天使の秘密


「あなたは天使?」
「───秘密だよ」

 そう言ってにっこり笑った“天使”は十数年経った今。

「アナキン!」
「はいどうぞ召し上がれ」

 短かった髪が肩まで伸びその髪と同じ金色の髭に覆われた顔を輝かせ、目の前に置かれた、上品な光沢を放つチョコレートがたっぷりとかかったケーキを一口頬張り、水色の瞳を瞬かせると、期待通りの美味しさにとろりと表情を崩す。

「……オビ=ワン」
「うまいぞ」
「わかってます。そうじゃなくて、背中」
「別におまえしかいないんだからいいだろう」

 それよりおかわり。
 と、白いシャツにジーンズに黒い羽根───を、ばさりと揺らして微笑む。

「いいだろうっていうかあなた、髭にチョコついてます」
「なに!?」

 勿体ない!とばかりに舌をのばし舐めとる仕草はいっそ無邪気と言ってもいいが。

(なんで僕この人のこと好きなんだろうなぁ……)

 十数年前。
 まだ自分が何も知らなかった頃。
 子供心にも胸をときめかせたヒトメボレの相手が、謎めいた言葉と淡い微笑みだけを残して姿を消し───本当に天使だったんだと、あきらめかけていたのに。

《やあアナキン》
《……オビ=ワン?》

 きんいろの髪。
 みずいろの瞳。
 あの頃とまったく同じ姿でただその背に広がる闇色の翼が。

《あなたは天使?それとも……》
《え、ああ───今は違うけどまあ似たようなものかな、》

 でも誰かが僕をさがしにきたらいないってことにしてくれないかな。

 金色の髪。
 水色の瞳。
 あの頃とまったく同じ姿でただその微笑みが。

《これは私と君だけの秘密だよ───アナキン》



2008.11.03
堕天使だけど『天使の秘密』deゴー。
天使verはパダオビ。
堕天使verはep2オビ。

なんで実はこの後あにゃきんがあれから云年経ちましたーというのでじゃあ私もそのくらい年をとるかーと立派な髭オビに……(あにゃきんちょっと後悔したけどこれはこれでいいかと納得)

天使オビが堕天使になった理由はまあ桑師匠だよね。フォースに還っちゃったんだよね(つか桑師匠も天使設定だったよーな……)でショックでおびびんシス化(え)つかもう死んでもいい(この場合は『消滅(転生する気なし)』)とか思って自棄っぱちになってたんだけど気がつけば10年くらい(こっちの世界で言えば)たってて(寝てた)ふらふら外に出たらあにゃきんがいたとゆー……っていうかうん食い物の匂いにふらふらしたんですけどね(天使時代から甘いものスキー)
でもまあ自分がもう天使じゃないっていうは理解したし堕天使は基本狩られる運命だってのも知ってるんで『秘密だよー』と一応言ってみた。

てか堕天エピはそれなりにシリアスだけど堕天使オビはとりあえずうまいもん食えてあにゃきんと一緒にいられたらいいやーというノリなんで暗くはなりません。たぶん。うん。人間が寿命で死ぬまでくらいならふつーに待てるから(え)

てかいつのまにおびびんは『甘いものスキー』がデフォルトとして刻まれたんだろう俺……。

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