「あなた、動物は好きかしら?」

 ───は?
 と口に出して言わなかっただけでも褒めてほしい。
 ウェストン・フィールドは北アメリカバイオテクノロジー諮問委員会───NorBAC所長、キャロライン・モリスンのオフィスでしばし沈黙する。
 質問の意図、というか、所長補佐の面接に何の関係が?と思わないでもなかったが、表情を取り繕うまでもなく、無難なこたえを選ぶ。

「ええ、まあ……」
「じゃあ、猫は好き?」

 猫?
 実験用のマウスならまだ想像はつくが、猫?
 自分なりに調べた範囲では動物、そして猫科の動物に関する事例は報告されていない、はずだ。
 ならばこれは、単に他愛のない会話───を、彼女が望んでいるのかどうか、その聡明で、しかしどこかおもしろがっているようにも見える表情から伺い知ることは難しいが、それならそれで、ウェストンは先ほどと同じようにこたえる。

「ええ、まあ、嫌いではないです」
「そう───では明日からよろしく、ウェス。時間があるなら、ここの主任科学者を紹介するけど?」
「よろしくお願いします」

 婉然と、微笑んだ彼女と握手を交わしたウェストンが、彼女の笑みと質問の意味を理解するのは、さして遠い未来のことではなかった。


2009.01.11
とゆーわけでリジェネシスです。と言ってみる。 主任科学者出てないけど( ´ ▽` )


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