kiss me……
ゴロゴロと。
喉を鳴らすのが猫なら可愛いものだが。
「……何の罰ゲームですかこれは」
「ええっと……」
「なんというか……」
「……」
「ウェース……」
主任科学者の場合はどうなんだろう。
と、なぜか膝に乗り上げられ首に腕を絡められこめかみにやわらかい───。
「すみません、助けて下さい」
「無理」
「ごめんなさい」
「……」
舐められないだけマシと思えばいいのか、先ほどから額やら鼻やら頬を移ろう熱と呼気と、それを追う生物情報学のエキスパートやらウィルス学者やら生化学者やらの視線に、所長代理はその身を硬直させたまま、なんとか打開策を模索するが、布越しに伝わる体温の───。
「……デビッド」
「なんだ?」
「───熱がありますね、あなた」
「あー……?」
うっすらの傷跡の残る額に手の平を当てれば、じわりと熱を帯びているのに、本人は「冷たくて気持ちがいい」などと呑気なことを宣いというかぐりぐりと押しつけるのはやめてほしいんですがと言うかわりに、その身体を抱き上げる。
「おーい……」
「この荷物を医務室に預けてくるので、カルロスを呼んで下さい」
「目が回るぞウェース……」
「荷物は荷物らしく大人しくしていてください」
「誰が荷物だー……」
「───ってどこ触ってるんですか」
「ケツ」
「訴えますよ」
「ケツぐらいでがたがた言うな。いつもお前が俺にやってることの方がよっぽど……」
「それ以上喋ると階段から落としますよ」
「……吐く」
「我慢しなさい」
それこそ荷物よろしく肩に担ぎ上げられた主任科学者───どうやら病人らしい───と大の男を抱えながらも危なげなく階下に降りていく所長代理の姿をなんとなく見送って。
「えーっと、じゃああたしカルロス呼んでくる!」
「……お願い。ボブ、大丈夫?」
「わからない」
「医務室行ってくれば?デビッドがウェスを押し倒す前に」
「!」
2009.03.01
終わってしまえとばかりに終わっときます。
もうタイトル関係ないじゃんとかねー!(開き直るな)

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