「……あんたピアノ弾けんのか?」

 寝ているとばかり思っていた屋敷の主が、ソファに寝そべったままそうぼそぼそと呟いたので、オバディアはその手を止める。

「眠るならベッドに行け、トニー」
「……ここまで運んできたならベッドまで連れてってくれよオビー」
「添い寝が欲しい年でもないだろう」
「……なんか気持ち悪くなってきた、水」
「……」

 失礼な奴だな。
 と、胡乱な視線で睨みつければ、言った本人はだらりと腕を落としたまま動く気配はない。
 パーティでのはしゃぎぶりを思い返せば、まあ、無理もない。と思わないでもないが。

「手をのばせば届くだろう」
「あーうん」
「それを飲んだら大人しく寝ろ」
「寝てる」
「ソファでじゃない」
「ここでいい」
「……トニー、」
「向こうじゃあんたのピアノが聞こえない」


2009.03.23
なんにもないですよこの二人。
おっさんとわかぞーで若トニーが甘えてるだけ(撤収)


CLAP

・top
・novel
・home