kiss me……


 キスして下さい。
 と、震える声で怒鳴ったのはついこの間弟子にしたばかりの少年だ。
 光と感情によって色を変える瞳を潤ませ、幼い輪郭を真っ赤に染め、小さな手をぎゅっと握りしめこちらを見上げる子ども金色の頭をなんとなく見下ろしながら、クワイ=ガンは思案げに顎に手を当てる。
 最も、その時何を考えていたかといえば、このきんいろの毛並みは触り心地が良さそうだとか、昔どこかの星でこの毛色を見たなぁ……とか、おそらく、今、決死の覚悟で目の前にいる弟子の心境とはかけ離れたところにあるのだが。
 まあ、実際、弟子が何故、公衆の面前───テンプルの回廊のど真ん中だ───で、師に対して口付けを強請るのかといえば、フォースに頼らなくても2、3本向こうの柱の影から、こちらを覗く弟子と同じ年頃のひよこあたま───ああそうだこの毛色と毛並みは“ひよこ”だ───を見ればわかる。
 暴走しがちなきらいはあるが、根は真面目な少年が、おそらく、他愛無い、子どもらしい賭け事の結果───冒頭の発言となったのだろう……勢い有り余ってというか羞恥のあまり声が裏返ってその高さに本人が一番動揺しているようだが。

「マスター……」

 今にも泣き出しそうな。
 あるいはこのまま走り去りそうな。

 逃げ出したいと思っているのに決して逃げない弟子の。

「オビ=ワン」

 膝を折り、固まって動けない弟子のブレイドにそっと口付ける。
 短い、けれど彼の弟子である証。

  「これで彼らは納得してくれるかな?」

 弟子に話掛けながら、離れた所にいる数人のパダワンに向かって笑いかける。
 子どものいたずらに大人が悪のりするわけにもいかず、ある意味、逃げのようでその実、神聖な誓いにさえみえるその行為をクワイ=ガンが自覚しているかどうかはわからないが、それを境に、成り行きを見守っていた───かたまっていたともいうが───騎士や弟子たちが、我に返る。

「……オビ=ワン?」

 1人を除いて。

「おい、どうしたパダワン?なんだ、どこにするとか指定があったのか?それとも他のところが良かったのか?……オビ?オビ=ワン?」 

 ぴくりとも動かない弟子の目の前でひらひらと手を振る師が、弟子が目を開けたまま気絶したことに気づくのは、もうしばらくかかるらしい。


2009.04.09
とりあえず桑師匠はその後メイスにお説教を喰らうらしい。

今回のいらん発見。
てかパダオビが桑師匠を大好き過ぎる件。
桑師匠が思いの外ど天然であるという件。
その十数年後。実はひよこが大きくなって鶏になった。と思ってる桑師匠(主に桑師匠の素行の悪さが原因なんですがマスターbyオビ(にっこり笑ってるときは要注意だ!by師匠&オビの弟子)
てかおいらがパダオビ大好きすぎる件(痛)

JAの内容は聞き齧ってはおりますが、その程度なのでスルー。


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