001:晴れた日に(涼&翔一)↓002



「おはようございます〜」

 という緊張感とは無縁な声が頭の上でしたと思ったら、視界が揺れて。

「───津上」
「はい?」

 のほほんとした顔でシーツを抱えている男の顔を憮然と見上げながら、自分がベッドから転がり落ちた理由を悟る。
 が、

「何でお前がここにいる?」
「こんなに天気がいいのにいつまでも寝てるからですよ〜」
「……理由になってない」
「そうですか?でも天気がいいのはホントですよ」

 ほら。

 と、万年笑顔魔人が指した指の先には。

「ね、だからお布団干したらどこか遊びに行きましょ?」

 四角く切り取られた青い空。

「……飯食ったらな」



できてませんよ(言うことはそれだけか)↓002














002:手(直竜)↑001↓003


「…………」

 普段鬱陶しい程図々しい男は本当にしてほしいことがある時は何も言わない。

「───おい」
「え?何?」

 だから、

「……いいの?」
「今だけだ」
「うんv」

 こっちから言わなきゃならねぇような気分に陥るのはなんでだ?



なんだかんだ言って甘いT氏。↑001↓003














003:風の吹く場所(犬赤)↑002↓004


「寒い」
「そうか?」
だだっ子「さ・む・い」
大人「……なら部屋に戻れ」
子供「やだ」
保護者「……どうしたいんだ?」
甘えん坊「このままでいい」
鈍感「中の方が暖かいだろう」
いつでもホントは甘えたい人「でもこうして引っ付いてる方があったかい」



ほら毛皮がふ(強制終了)↑002↓004




















004:白い花(氷川&翔一)↑003↓005


「うわあ、氷川さんだー……どうしたんですか?」
「それはこっちの台詞です。貴方が倒れたと聞いて僕は……」
「倒れたって単なる風邪ですよー?」
「あなたを倒すような風邪です」
「……えーっと、なんかもう氷川さんだからいいですけど、それ、もしかして俺にですか?」
「あ、はい。以前の苺の時のような失態はもうしません!」
「───でもそれ菊ですよ?」



そんなあなたが大好きだ(黙っとけ)↑003↓005





















005:綺麗なもの(久保×神)↑004↓006


久保「神谷」
神谷「久保、」
久保「俺?」
神谷「の、」
久保「なに!?」
神谷「シュート」
久保「……」
神谷「……」
久保「ごめんなさいもうロケット撃ちません」



ロケット=枠を大きく逸れて上がっていくシュート。↑004↓006





















006:笑顔(セフィザ+クラ)↑005↓007


「……どうした?」
「───いえ」
「おかしな奴だな」

 どうしたもこうしたも。
 
(うわー)

 吃驚だ。
 ザックスが報告書を期限前に出すのと同じくらい信じられない。

 でも。

「……どうしたんですか?」
「何が?」
「ザックス」
「ああ……」

(うわぁ)

 まただ。
 何だろうこの人。

 こういう顔する人だっけ?
 こんなにやわらかく───。

「たまにはな」
「……明日は雨ですね」
「賭けるか?」
「いいですよ」

 楽しげに笑うその貌で悪辣な条件をあげる英雄の膝で眠る男が目を覚ますまであと……。



ザク、英雄の膝を枕に(笑)↑005↓007














007:手を繋いで(DQ5)↑006↓008


「…………」

 目の前がぐらぐらするのは気のせいじゃない。
 足だってがくがくするし本当は───。

(───ダメ。今泣いたら……)
 
「ヴィヴィ」
「……おとうさん」
「うん」

 差し出された手をそっと握る。

「あとちょっとだから」
「……うん」

 だいじょうぶ。

 本当は怖いけど嫌だけどでも。
 おとうさんがいるから、平気。



王女は高所恐怖症(PS2版『DQ5』)↑006↓008













008:うた(ククシュー)↑007↓009


 高くもなく低くもない声が風にのって流れる。
 その歌に聞き覚えはなかったがそれでも耳に残る旋律は───。

「……なあ」
「なに?」
「お前、歌うな」
「───なんなの唐突に。というかオレ様の美声にケチをつけるとは、」
「だからだよ」
「?」

 勿体ないから俺以外に聞かせるな。



ここで音痴にするとホントにククが可哀相だったから。007009




















009:おひるごはん(ククシュー)↑008↓010


「腹減ったー」
「煩い」
「……お腹減ったー」
「やかましい」
「腹ぺこ」
「黙れ」
「…………スロットよりルーレットの方が当たるって」



DQ5(PS2版)はスロットで稼ぎましたが(他に言うことは?)008010




















10:海(涼、翔一)↑009


「葦原さん、海、行きませんか?」

 と、言われ、うっかり何も裏を考えずに頷いた俺が馬鹿だったんだ。

「あーしはらさん」
「なんだ」
「笑ってくださ〜い」
「…………」
「───時給分は」

『屋台義流寿』の文字入りのTシャツで焼きそばを作ってる男がこちらも見ないで言う。
 目の前は海。
 太陽。
 青空。
 そしていい感じに灼けたカモ……ではなく海水浴客。
  
「……いらっしゃいませ」
「もっと大きな声で!明るく!そんなんじゃ今日のノルマ達成できませんよ!」

 ノルマって何だ。
『義流寿』ってなんだ! 
 だいたい当て字にしてもひどすぎないか。
 と言うか昨日の今日で準備が良すぎないか?
 ついでにキャラ変わってないかこいつ!?

 ちくしょう。
 何で俺はあの時、こいつの笑顔をそのまま信じたんだ。



そりゃ惚れてるからです(笑)↑009

2005.03.09