※オリキャラ注意


 後数年もすれば四十路。というわりに男の身体はきれいなものだと九龍は思う。
 むき出しの裸の肩もだらしなく投げ出された腕もその先に続く手もおそらく毛布の下の躯も。
 しかし寝汚いのは相変わらずで、寝室にこうして九龍が忍び込んでもまるで気づかずどこか疲れたような顔を枕に埋めたままよく眠っている。

「こーたろーさーん」
「……」
 
 癖の強い髪に指を絡めてうつぶせで眠る男の耳朶に声を吹き込めば。

「───煩い」

 掠れた声が地を這うような低さで唸る。

「お疲れんとこ悪いんだけどさー……俺腹減っちゃって……」
「勝手に食え不法侵入者」
「うんうんでもさー少しくらい説明してあげた方がいいんじゃないかなー」
「説明も何もいつも勝手に食ってるだろうが。つーか先月持ってったスパイス返せ」
「いや俺じゃなくてそのドアのところで見事に固まってる彼に」
「───あ?」

 俺ってば間男と勘違いされて刺されそうなんですけど。
 その声に、ベッドの中で寝ていた男がようやく目を開く。
 自分の髪で遊んでいる胡散臭い笑顔の男はこの際どうでもいいのだが。
 その先。
 文字通り固まっている男を見つけて。

「……なにやってんだ、龍」
「あ、龍君っていうの?奇遇だねぇ───俺の名前は《葉佩九龍》葉っぱの葉に空飛ぶ凧に九つの龍って書いて《葉佩九龍》───こいつとはただならぬ関係っていうか」
「ただの腐れ縁だ」
「つれないなー甲ちゃん」
「いい年して甲ちゃん言うな気持ち悪い」
「うん俺甲ちゃんのそういう素直じゃないところ、好きよ」
「俺はお前のそう言うところが嫌いだ───おい、龍?」
「あらら〜行っちゃったねー」
「行っちゃったねーじゃねーよ阿呆」
「追い掛けないの?」
「俺が?」
「……いまちょっと龍君に同情した。こんな朴念仁のどこがいいんだろう」
「なにわけわかんねーこと言ってんだよ」
「……じゃあ俺、飯食ったら帰るけど」
「何しに来たんだよ」
「甲太郎の年下のイイコを見に」
「……」
「明日、大変だと思うけど」
「……」

 お大事に。
 余計なお世話だ。



2006.07.23
ほんとにな。
というか三十路はばあろベースのオリキャラ×アロマなんですけれど、blog02とかPC版ボーダーのsssとか網羅してないと微妙にわからないネタでごめんなさい。

【clap】

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