やさしいねこのころしかた 01


「ふァ〜あ、うるせェな……」

 ───その瞬間、頭の中で鐘が鳴った。

「転校生ごときで盛り上がって、おめでたい女だ」

 ───鳴ったというかその鐘に殴りつけられたというか。
 とにかくとんでもない衝撃で、俺はただ言葉もなくその男子生徒を見つめていた。

「あッ、皆守クンッ!!」

 というか目が離せなかった。
 唐突に色を持った世界に、一瞬、今、自分がどこにいるのかさえも危うくなるくらいのインパクトで閃いた想いと、爆発でもするんじゃないかっていう心臓の音で、この感情が何か、思い知らされる。
 
「授業を休講て、昼寝してりゃ、屋上で大声出しやがって、うるさくて寝られやしない」

 なんなんだ。
 なんなんだっていうかもうわかってるんだけど。
 
「どうりで、授業中に姿が見えないと思ったら。朝からずっと、ここにいたの?」

 こんなに。
 こんなに胸が苦しくなるくらい誰かを好きになったことなんてなかったから。
 
「まァな。非生産的で無意味な授業を体験するぐらいなら、夢という安息を生産する時間を過ごした方がマシだからな。よッ───と」

 だから。

「お前もそう思うだろ?転校生」

 気だるげな声と、どこか茫洋とした視線が俺に向けられた途端。

「好きです。つき合って下さい」

 その手をぎゅっと握って告白しました。



2006.03.09
とりあえずこの後さくっと蹴られて、アロマの感情値最底辺を這ってますが、そんなの関係ないのでうけくろーさんは。

【clap】

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