「甲太郎ー甲太郎ー」
いつものように屋上で微睡んでいた皆守の安寧は、能天気な声に打ち破られた。
「好きな人がいるってマジですか!?」
さらに興味津々、ゲットトレジャー!と宣いながら學園内で諸悪の限り(本人はそれを秘宝探索だと嘯くが)を尽くす時と同じように何故か目がギラギラ、否、キラキラと輝かせ追い討ちをかけてきた。
「……なんだそれは」
「石はなんでも知っている〜」
「……」
「うんごめん足退けて下さいありがとうございますもう言いません(多分)」
「………………」
「ええっと、実はさっきそこですれ違っちゃって……女の子って強いよねー目ぇ赤くなってるのにさー微笑んじゃって『いつも一緒にいるんだから、皆守君の好きな人って知ってる?』だってさー……とりあえず、『わかんない』って言ってみたんだけど……───甲太郎の好きな人って、誰?」
お前が言うのか。
それを。
人に散々与え預け奪い貪るろくでなしの、共犯者。
「───鏡の前で考えろ」
2006.01.06
知ってて訊く人。言わない人。
【clap】
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