「甲太郎それ好きだよねー」
「あ?」
それってなんだ。
読んでいた雑誌から顔をあげ、隣りでゲームをしている男の顔を見る。
「アロマっていうかラベンダー?」
「……ああ」
うわマズった。と喚く男から視線を雑誌に戻す。
これが必要だったのは過去のことで今ではただの惰性というか習慣なのだが。
「まあ、俺も好きだからいいんだけどー」
「……」
もう甲太郎の匂いだもんね。
と、ゲームオーバーになった画面から視線を外しコントローラーを放り投げた手が首に絡んできて。
「……うんうんやっぱり落ち着く」
「離れろ」
「ぐー……」
「……」
わかりやすく寝た振りをする男の頭を軽く叩いて。
痛い。と嘯く男の声があまりにも穏やかに笑うから。
(お前の所為だ)
だからやめられないんだ。と言うかわりに不埒な動きをしはじめた腕を取って、馬鹿なことしか言わない口を塞いだ。
2006.09.27
精一杯頑張ったよ……。
しかし葉佩さんはアロマがやる気満々だとちょっと引きます
【へたれー】
・top
・novel
・home