補給
軽快な音楽がテーブルの上に置いている携帯から流れてくる。
もうそんな時間か。と雑誌から顔を上げ通話ボタンを押せば───。
『こーちゃん!』
「……なんだ」
『なんでもないけど!』
「……」
なんでもないなら電話なんぞしてくるな。
喉元までかかった言葉を飲み込んで、かわりにひっそりとため息をつく。
「……毎日毎日よくも飽きないもんだな」
『そりゃそーでしょ!俺こーちゃん好きだしこーちゃんの声好きだしつーか最低1日一回こーちゃんの声聞かないと俺調子でないもん』
「あーはいはい」
『ちょ、なにそれ愛が足りないよ愛が!』
「切るぞ」
『ま、駄目ッ!切るのはなし!!』
ぎゃーぎゃーと耳元で騒ぐ声に、苦笑というにはやわらかい笑みが浮かんだことに皆守は気づかなかった。
2007.07.01
某『皆神山の山頂で愛を叫ぶ(トレハン)』DVDのせいですよ。
【愛ー】
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