九龍エピ一発ネタsss
「なーあれ頂戴」
「……」
あれ。
と葉佩九龍に言われ、思い浮かぶものなど阿門にはない。
ないが。
生徒会室で生徒会長である自分にこの《宝探し屋》がわざわざ許可をとるものなら、些か心当たりは、ある。
あるが。
その本人をここ数日───すべてが解放されたあの日から見ていないことに気づいて。
「皆守なら俺の部屋で絶賛お仕置き中」
「……」
にんまりと。
悪魔すら逃げ出すような笑みを浮かべ、葉佩九龍が宣う。
「で、いいの?駄目なの?」
「───なぜ俺にそれを訊く?」
「だってお前、皆守の保護者だろ?」
「……」
こういう時はお父さんに『息子さんを俺に下さい』って言うんでしょ?
と何から何まで間違った知識をあっさりと口に乗せ、葉佩はさらに言葉を続ける。
「幸せにできるかどうかはわかんないけど俺は幸せだから問題ないよね」
「……」
問題だらけではないだろうか。と思いつつも阿門はわずかに頬を緩めるだけにとどめる。
同い年の息子を持ったおぼえなどないが、それでも。
「好きにすればいい」
「うんもう好きにしてる」
求め奪い与え探し壊すだけ壊して欲しいものをつかまえた《宝探し屋》は満足げに笑う。
「あれはもう俺のだから」
2006.03.19
……一発ネタのつもりだったんですがね_| ̄|○
【clap】
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