「やったね!甲クン!!連戦連勝!」
「さすがですね……」
「結果はわかりきってましたけどね」
「そう言う誰かも似たような反応してたけど、ねぇ」
「───ッ」
「……」
H.A.N.Tに死亡を確認されてしまった《宝探し屋》が床にばったりと倒れるとどこからともなく小さな皆守以外の人間達が姿を現す。
というか。
「ど、どういうことなのやっち……」
「大丈夫!傷はピンポイントで深いよ九ちゃんっていうか致命的だよ!」
「ううう……なんだかわからないけどわかったよ」
「くろ?」
「甲太郎……」
つまり俺はその手に握られた某菓子パン系国民的英雄の仲間達の形をしたクッキー(おそらくカレー味)に負けたんだね。
と、九龍はなけなしの力を振り絞っておき上がる。
「それ何個目?」
「……5こ?」
つまりそれだけこの小さな黒猫にやられた人間がいるわけだ。
と星になった同胞のことに想いを馳せる───わけもなく、九龍はよしよしと猫耳フードを被ったままの小さな甲太郎の頭を撫でる。
「てか誰こういうことやろうって言い出したの?」
「あははは〜でも九ちゃん喜ぶかと思って」
「あははは〜本当に誰か血迷う前にやめようね」
「うんでも九ちゃん以上に血迷う人っていないと思うからもう大丈夫だよ!」
「……」
笑顔でLVMAXのリターンを決められてあえなく《宝探し屋》は撃沈する。
うん。どうせ俺は特記事項に『人として危険です』とか書かれちゃうような人間だよ。と泣きそうになったところに───。
「……」
ガラ。と音がして。
「あ」
本来の主である生徒会長が姿を現し。
「にゃあ?」
(!!!)
言われたことをする(この場合は『にゃあ』と鳴く)=カレー味クッキーと学習した小さな皆守が、また鳴いた。
(どどどどどーするんだやっち!)
(えええ!?)
床に座り込んだままの小さな皆守と、入り口で佇む阿門の姿に彼ら以外の時間が凍る。
そして。
「……床の上は冷える」
「……あもん?」
床に座り込んでいた小さな皆守を、阿門は顔色一つ変えず抱え上げるとソファの上におろす。
フードの紐につけられていた小さな鈴がちりん。と鳴って。
ぽんぽんと阿門の手が小さな皆守の頭をフードの上から軽く叩いて、そのまま自分の机に向かう。
まるで何事もなかったかのように。
「ややややっち!」
「だ、大丈夫!おとーさんがだめでもおかーさんがあるよ!」
「ええ!俺おかーさん!?」
そういう問題じゃない。
と律儀にツッコミを入れるような親切な人間はこの場にはおらず。
きゃんきゃんと騒ぐ3-Cトリオの2人が騒ぐその後ろで。
その内の1人が猫耳付きフードを被ったまま、概ね黄色の国民的英雄の顔をさくさくと齧っていた。
2007.02.22
猫の日。というわけで『くろねこのさんかく』ちみアロVer.
葉佩さんがとっても危ない人になりました( ´ ▽` )
【にゃんにゃんにゃん】
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