にぶにぶ葉佩さん小ネタsss


「九ちゃん」

 ずべしゃあ。

「……何やってんだよ」
「な、ななななにって……」

 それはこっちの台詞だろう。と、廊下に這いつくばったまま、その原因を見上げる。
 うねうねとしたくせ毛。いつも眠たそうな双眸。すべてが終わった今でも相変わらずアロマパイプを銜えている唇。ポケットに突っ込まれたままの両手。

 つまり。
 相変わらず、どこから見ても皆守甲太郎だ。
 なのに。

「あいかわらずおかしな奴だな」

 九ちゃん。

「……」

 だからなんだそれ。ついこの間まで───あの時でさえ名字で呼んでたじゃないか。それが何故。

(……うんまあなんというか確かに色々あった挙げ句済し崩しにああなったけどけどけどせめて名前でっていうかこういうキャラだっけ?っていうか何か悪いもの食べた?でもカレーしか食べてないしっていうかコレ以外は、ほんとに、なんにも変わってないけど……)

「ほら、立てよ」

 と言いつつ手を差し出すこともなく、転けたままの葉佩を見下ろす視線も態度もいつも通りだ。
 いつも通りだが。

(……く、)

 その貌が。
 どこか面白そうに。

「九龍?」

(こ、)

「……こ、」

(何でこいつはそんなにあっさり───)

「…………こ、」  

(人の)

「……………………こ、」

(名前を)

「……………………───このエロマーーーー!!!」
「ちょっと待て言うに事欠いて何言ってんだテメェ!!!」



2006.10.17
甲太郎。
と呼べない葉佩さん(笑)

【アロマはわざとです】


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