……う。
…………ろう。
「ん、んーあといちじかん」
「寝言はいいからさっさと起きろ阿呆九龍!」
「ぐはっ!」
なんだ!何が起きた!?
身体が衝撃に飛び起き慌てて状況を確認する。
(ここは……)
相変わらず埃っぽい遺跡の中の───俺がトラップに引っかかった区画の部屋だ。
そして目の前には。
「……ったく、人がせっかく心配してやれば気持ち良さそうにぐーすか寝やがって」
「ちょ、痛い、痛いよ甲太郎さん……うっかり天国のじーちゃんとばーちゃんが手に手を取って俺を底なし沼に引きずり込もうとっていうか甲太郎!?」
「……なんだよ」
いつの間にこんなに大きく……じゃないええっとつまり俺の相棒。が、何かおかしなものでも見るような視線を俺に突き刺す。
どうやら先ほどの衝撃はこの男の足から繰り出されたようで。
(ああ……)
「どーしてあれがこうなっちゃうのかな……」
「は?」
うねうねの髪にいつも眠そうな目。だるだるの態度のわりにツッコミは重く鋭く容赦ない。
今現在の俺の相棒は、アロマパイプを片手に、ごつごつした石の床の上で転がっている俺を呆れたような顔で見下ろしている。
「なんでもない」
年月って残酷。
と心の中でさめざめと泣きながら、微妙に強張った身体で立ち上がる。
「……どのくらい寝てた?」
「5分も経ってねぇよ」
「そんなもんか……つーかなんか身体が痛い全体的に痛い」
「……転んだ時に打ったんだろう」
「でもこんなところにくっきりしっかり足跡が」
「自分で踏んだんだろ」
「いやあの心配してくれたのもわかるし俺を起こそうとしてくれたんだと思うんだけどでもそういう時は足じゃなくて手なんじゃないかな!」
「……悪かったな殴っても起きなかったんだよ」
(わあ殴ったのか)
痛む頭を撫でつつ(つーか頭は殴ったら駄目なんじゃないか?勿論蹴るもの駄目だけど)小さな甲太郎の小さな手を思い出す。
その小さな手がくれた、小さな、けれどとても大きな。
(あった)
「そーだ甲太郎」
「あ?」
ベストのポケットから取り出した小さな飴玉を甲太郎の手の平に乗せる。
いつもなら、いつもの甲太郎ならこんなところで突然こんなもの渡されたら、それこそきれいさっぱり一蹴だ。
でも。
「メリークリスマス」
飛んできたのは小さな飴玉。
「遅ぇんだよ、バカくろ」
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2006.12.24
メリークリスマスー(呪文)
100回繰り返すとそんな気がしてくるのでクリスマスです。
最終日に先生@アロマをひょっこり追い抜いて1位になったちみアロです。本編の伏線を回収しようとしてまた新たな伏線をうっすらと張ってみました。いつ回収されるのかはアロマ次第です(え)
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